平成26年2月17日,医療委員会第三部会で,判例発表を担当しました。
東京地判平成23年5月19日(判タ1368号178頁)を取り扱ったものですが,胃癌との診断を受けて胃の亜全摘手術を受けたところ,術後に胃癌ではなく,リンパ腫様胃症(悪性リンパ腫に類似する良性病変)という極めて珍しい疾患であったことが判明したという事案です。
結論としては病院側の責任が肯定されていますが,臨床の医師に,病理診断に疑いをいだくべきであったとするのは酷である,再検討をしていれば摘出手術が避けられたとして因果関係を肯定した判断は,レトロスペクティブに評価したものであって相当ではない等の意見が出されました。
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2014.04.29